モンゴル旅行記2/8 【仔山羊の丘ピクニック】

2日目 晴れ、曇、ときどき強風【仔山羊の丘ピクニック】

6:00 起床
朝6時、明かりで目が覚める、目を開けた瞬間びっくりする。ここはどこだっけ?とゲルの中央の丸い天窓から放射上に伸びたスポークのような木材。建築では垂木(たるき)と呼ばれる部分と白いテントの美しいコントラストが目に飛び込んでくる。あぁ、モンゴルに来たのだっけ。

冬用のジャケットを羽織り、クラブハウスで洗面。自分のゲルへ戻るのに草原を歩いていると、昨夜から感じていた香りの源が特定の草だということに気づく。ミントのような爽やかさとゼラニウムのような甘さ、それに馬のアレの匂いが混ざったような独特のにおい。検索をしてみると「モンゴルの草原がハーブで香る」といった表記を沢山みつけたけれど、最後までこの草の名前を知ることができなかった、どなたかご存知でしたら教えてください。

8:00 朝食

朝食はパン、目玉焼き、ソーセージに煮豆の付け合せ。それにヨーグルトとジャムがつきました。豪華です。私は乳、卵、グルテンに軽度のアレルギーがあるので卵やパンはおすそ分けして、持参した豆乳と昨夜スーパーで購入したきゅうり、ナッツなども食べました。モンゴルの乳製品には興味があるのでヨーグルトを少し食べてみると不思議な味。テクスチャーはドロドロというよりさらっとしています。ひょっとして牛ではなくヤギのミルクなのか?と尋ねると、牛乳で作っていて自家製だという。おそらく砂糖で甘味がつけられていて食べやすく妙にクセになる、懐かしいような味でした。

なおスーツケースに入れた豆乳のパックが破損しないか心配でストロー差し込み口をテープで止めてヘルメットの中に5本入れてきましたが破損はナシ。日本のパッケージ技術は素晴らしいです。

ツーリストキャンプの入り口に掲げられた熊の皮。魔除け的な役割をしているそうです。

10:00 集合
乗馬一日目の今日は、宿の周辺を周り同じ宿にもどる、いわば「慣れ」のためのライドです。明日からは毎日約40kmを移動して、次の宿、また40km移動して次の宿、というような本当の「乗馬旅行」です。1台のバンがスーツケースを積み並走してくれます。

今回のツアーをずっと一緒に回ってくれる馬官(ばかん)さんと馬たちと対面です。馬官さんはその職名の通り馬を取りまとめる遊牧民の方で、民族衣装のデールをまとっていました。風が強く帯がたなびいているのが美しい。5日間同じ馬に乗るので、どんな子がパートナーになるのだろうとドキドキです。モンゴルのお馬さんたちは、日本で乗るサラブレッドよりも小柄でポニーくらいの高さ、爪には蹄鉄もついていません。たてがみは短くカットされておりブラシのようでした。日本のステイブルのようにモンゴルでは各馬に名前をつけないようです。そして5日間の騎乗で分かるのは、小さいながら驚くほどのスタミナとパワーを備えていることです。

皆にそれぞれの馬が割り当てられ、まずは常歩で出発。曇り空で空の色はまずまずでしたが、そのぶん暑くなくとても快適です。見渡す限りの草原、ときおり遭遇する家畜の群れ、例の草の香り。あぁ、モンゴルに来たのだな。

12:00
水分補給とお手洗い休憩。お手洗いと行っても大草原にそのような設備があるわけでなくトイレットinネイチャー、、、です。音声SNSでMさんに「長めの丈のトップスを着ていくといいよ」とおすすめしていただいたのですがこれが便利でした。わたしは忘れっぽい上日光アレルギーでもあるので、長めの丈、帽子つき、フェイスマスクつき、手の甲もカバーしてくれるトップスを探しまくった結果、ずっとこれにお世話になりました。

海外のヨガ系ウェアブランド・yomomentの「UVカット 冷感ロングカーディガン」、値段相応のクオリティですがお陰さまで日焼けはかなり防げました。ユニクロさん、来年はこういうの出してください!なお私が購入したときは3000円台でしたが今見ると7,000円近くになっています、謎です。

12:50 ランチ
石と廃タイヤを積んで作った仔山羊たちの小屋のようなものがあり、仔山羊が飛び乗りぴょんぴょんしている。ヤギを漢字で「山の羊」と書いた人の観察眼はよいな。この小屋が遊牧民に使われているものなのか、取り残されたままのものなのか謎である。草原の中にぽつんと人工物があるのが面白い。

その近くでレジャーシートを広げ、ピクニック・ランチです。お弁当は、白ごはんとピリ辛の豚肉と野菜の炒めもの、ピクルス、サンドウィッチ、チョコパイのおやつでした。なんと疲れのせいでごはんが全然喉を通らない!よく噛んでゆっくりと喉を通す。モンゴルの食事は意外と油っこくなくしょっぱくもなく、薄味好き&ごはん派の私にはとても美味しく感じられました。草原には虫も沢山おり、大きなカマドウマらしきものもいました。(手に乗せて観察していたらドン引きされました。私が村の中で暮らしていてたときにショウリョウバッタを捕まえてフライにして食べていた話しはしないでおきました。)

ランチをしたのはこのあたり? (次の休憩スポットかも)
https://goo.gl/maps/YsqqCM9H1Xx2tzWe6

15:25 たぶん休憩しました

16:30 到着
宿が見えきてホッとしたのですが、宿の周りには野生馬か誰かが放牧した馬たち…日本のように繋がれていない&囲われていない馬が数頭おり、牝馬を追って追いかけっこをしていました。モンゴル、馬多すぎ!その馬たちに巻き込まれないようコントロールをしつつ、無事宿へ戻りました。普段こんなに長く馬に乗ることがなく、すごい疲れと爽快感。アミノ酸などの疲労回復物質を摂取し、しっかりストレッチ。日焼けした顔の保湿もして、温かいシャワーも浴びることができました。

チャップスとブーツはゲルの外に干し、露のつく夕食前に取り込みます。ヘルメットや濡れたものはゲルの内側の垂木に干すことができます。洗濯ロープやハンガーがあるととても便利です。

19:00 夕食
乗馬旅行中、荷物を運んだりランチを運ぶため一台のバンがずっと並走してくれました。モンゴル人のGさんも食事のテーブルを一緒に囲むのでGoogle翻訳を使いながら少し一緒にお話しました。彼もやっぱり子供の頃から乗馬をしていたそう。夕食はかぼちゃのポタージュ、春雨サラダ、羊肉のはいったパスタでした。

ホテルの若いスタッフたちのダンスや曲芸をみました。驚くほど体が柔らかい!

こんな音楽を聴きました
Bohisharga – Tohuu Negen Gos (Torguud Ardiin Duu )
最終日にモンゴルの伝統音楽のコンサートに連れて行っていただくのですが、そこでも、このミュージックビデオにもヤタグと呼ばれるお琴がでてきます。日本の琴との大きな違いは付け爪をつけずに弦を弾くためノイズが少なくハープに近い透き通った音がします。あとで日本の箏奏者に聞いてもらったらチューニング(ドレミの音符よりも小さい音の高低)も日本とは違うそうです。

Bohisharga Ytgachinは、モンゴルの伝統的なテイストとエレクトロ・テクノよりのアーティストのようです。

0:00
就寝。夜の間に強い風音と雨音を聞きました。モンゴルはほとんど雨がふらないというイメージをもっていますがそうでもないのですね。馬たちはどうしているだろうか、と思いながら目を閉じました。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です