モンゴル旅行記3/8【黄色の花畑とオボー】

3日目 晴れモンゴル旅行記3/8【黄色の花畑とオボー】

朝7時過ぎ

目が覚める。背中、内腿、右手が筋肉痛、右の膝に痛み。普段からの運動不足がたたる。内ももの痛みは通常の乗馬でも起こるが、右手の痛みは怖さからサドルホルダーを強く握りすぎていること、背中の痛みは右腕から伝わったものと上体が大きく揺れるため起こったようです。旅行のとは下着がかさばるため今回もノンワイヤーと呼ばれるタイプの胸へのサポートが少ないものを多く持ってきていたのですがこれが大間違い。女性は上下スポーツ用の下着を着用したほうが良さそうです。遊牧民の着るデールと呼ばれる民族衣装は日本の着物と中国のチャイナドレスの中間のようなもので、ゆったりとした羽織りにブスと呼ばれる長い帯をビシッと巻きます。この帯が「乗馬時の内臓の揺れを抑えてくれる。現代では様式のバックルの付いたサポーターを締める人もいる」とウェブで読んでふーんそうか、くらいに軽くしか捉えていませんでした..。服飾はその文化での生活の知恵からできているものなのに!なんでサポーターを持ってこなかったんだ!涙。幸いメルカリで入手したコスプレ用?デールを持参していたので2日目からはその帯だけを巻いて乗ることにしました。揺れが全然違って快適です。

8時朝食 

パンにハム、目玉焼きと言うオーソドックスなものに煮豆とキャベツでできたパンケーキのようなものが添えられていました。そしてやはり自家製のヨーグルト。ジャム、バター、マドレーヌもあり。ホットミルク、紅茶のほかに、インスタントコーヒーも用意されていました。こちらはコーヒーよりお茶の文化です。

朝10時集合

馬官さんがおらず「モンゴル時間だね」とEさん。モンゴル人のガイドさんは驚くほど目がよく馬官さんと馬が広い草原のどこにいるのかが分かるようで呼んできてくれました。大草原で馬を眺めながらのんびりと過ごすことができました。

11:40頃出発

毎度馬に乗り始めたあとは慣れない揺れにちょっとドキドキする。常歩に揺られ5分もするとすぐに慣れてしまう。この日は日差しが強く、青い空がとても綺麗でした。日向はとても暑いのですが、雲の影に入るとすぐにひんやり。「神様がエアコンをオンにした」と誰かがぽつんと言った。雲を抜けてしまうとまた強い日差し。はやく雲の影に入らないかなと思いながら走る。ふとJUDY AND MARYの「走る雲の影を飛び越えるわ」という歌詞を思い出す。一日中馬上、草原にいるとなんだか口笛を吹いたり歌いたくなったりする。私の後ろを行くガイドさんの口笛が前から聞こえたりする。音が風に乗る、というのはこういうことか。

上記の写真、手前は雲の影、奥の明るいところが雲のないひなたです。

このコントラストはなかなか日本では見られないかも、すごく綺麗でした。

12:10 オボーを回る

10名と馬官さんとガイドさん、全13頭いるのでなかなか長い列になる。私の馬はどうも常歩がゆっくりだけど、速歩が異常に速く皆が駈歩をしてい中でも速歩で余裕で追いついている。あまり速くなると体力的にギブアップしてしまいそうなのと、壮大な景色を楽しみたくもあり常に列の後方を行くことにした。前方で何やらみんなが固まってなにかしています。

円形に石が積まれた場所をみんながクルクル回っています。ガイドさんがこれはオボー(OBOO)と呼ばれるもので、3回時計回りに回って旅の安全を祈願するものだとおしえてくれました。よく見ると石の中央には棒が差してあり旗がついている、そしてなにかの獣の頭部の骨が供えられていました。調べてみると何かを唱えながら回る、馬のたてがみを抜いて供える、牛乳や酒を注ぐ、など沢山の慣習があり、また様々な様式、大きさのオボーがありモンゴルには長く根付いたものなのだろうと思いました。

13:12 昼食

お待ちかねのランチです。今日も白いご飯、お肉、じゃがいも、野菜のマリネのようなもの、サンドウィッチでした。お肉は油分が少なく、ひそかにこの乗馬旅行中に減量しようと狙っている私にはぴったり。食後にガイドさんが持っていた馬乳酒の味見をさせてもらう。酸味があり美味しいとは言えないかもしれないが、栄養たっぷりで遊牧民には欠かせないドリンク。行きの飛行機でモンゴルの研究者の方が「カルピスの創業者はモンゴルに来たときに体調を崩し、馬乳酒に救われてカルピスを作るきっかけとなった」と教えてくれました。もともと野菜や果物をほとんど食べないかれらにとって貴重なビタミン源。遊牧民の生活は無駄がない。

14:30 出発

真っ黄色な菜の花の畑を目指してまた走りだします。菜の花は油を採るために栽培されているそうで、日本のスーパーで目にする「キャノーラ油」は、canola=菜の花の油です。北海道の畑のパッチを彷彿とさせた。調べてみると2007年に北海道の滝川市との合同プロジェクトでモンゴルで菜の花の大規模栽培を始めたとの記事がありました(https://deahiro.hatenablog.com/entry/49156640)。このプロジェクトの花畑かどうか分からなかったけれど、壮大でとても綺麗。

16:00 休憩

この日は暑く、給水のための休憩がとてもありがたい。途中エーデルワイスも見かけました。高山植物があちこちに。

16:20 出発

北へ向かっていくと、だんだんと針葉樹と白樺を見るようになりました。針葉樹はカラマツのようです。森を外れて立つ白樺の幹は蛇のようにグネグネと曲がっており、冬のあいだの雪の深さを思い起こさせてくれました。途中ちいさな町を越え、そこで暮らすひとの家々を眺めることができました。

19:40 到着

この日の到着はゆっくりで、日没の遅いモンゴルには感謝でした。夕方以降は涼しくて快適なライドでした。

この日の宿泊地はGoogleMapやウェブサイトには載っていませんでしたが、GPSの情報とGoogleMapの航空写真からこの辺りのようです。森に囲まれたキャンプです。

https://goo.gl/maps/FFkVqsxxeT5E5GGr5

20:30 夕食

こちらのキャンプも他と同じようにゲルが点々とし、共用のお手洗い&シャワールーム、食堂の建物があります。お腹をすかせて食堂に行くとテレビがついていて、馬のレースを放映していました。さすがモンゴル!

食事にはモンゴルのミルクティー、中華風のパン(おそらく饅頭)、ボルシチ風のスープ、お肉の煮込み料理。付け合せにキャベツと人参のソテーのようなもの。なにかの混ざったごはん。量がたっぷり。ミルクティーはスーテーツァイと呼ばれるもので、塩が入ってしょっぱく、お茶っぽさがありません。海のないモンゴルの人にとって貴重な塩分源なのでしょう。スープは疲れた身体を癒やしてくれました。ホストからみんなへとウィスキー?のボトルをサービスしていだきました。舐める程度に試飲させていただくと癖のないスッキリとした飲みやすそうな味でした。この日の食卓は盛り上がり、箸が転んでもおかしい女子学生のように笑いのあふれる夜でした。とくにHさんによる「ヒトコブラクダとフタコブラクダの違い」についてのお話しがとても面白かったです。今回のツアーに参加された方は、海外旅行経験が豊富な方も多く、そうした出会いにも感謝です。

01:00 就寝

日中の心拍数が高いせいか安静時でも心拍数が下がらず、布団に潜ってもなかなか寝付けない。毎日ハードな運動をしているのに睡眠不足に陥ってしまう。しかもYouTubeプレミアム会員特典の保存したお休み動画(音楽)のバックグラウンド再生機能が何故か動作しないし、ここのキャンプは唯一ネットが全く繋がらない場所。いつもはお風呂などで自律神経を整えているけど自分の身体ひとつで心身を整える方法を習得しておかなければ、と思いながら眠った。


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